日本は古くから食べ物と健康の関係が常識としてありました。東洋医学の医食同源(正しくは薬食同源だそうです)の考えも生活に溶け込んでいました。しかし、サプリメントはこの20年程度の歴史だと言えます。今や食品会社や医薬品会社ばかりか、楽器の会社、フィルム会社まで参入する程、サプリメントは日常生活に取り入れられています。中でもサプリメントの取り組みが早かったのは大塚製薬株式会社ではないでしょうか。1965年のオロナミンC、1980年にはポカリスエットで電解質の補給、1988年にファイブミニで食物繊維の補給をする製品を開発しました。クロレラや酵素食品は何十年も前からありましたが、1993年のネイチャーメイドが日本のサプリメント文化のきっかけだと思います。
今や大手のDHCは、元は「大学翻訳センター」という名前の会社で翻訳・出版業に加えて1980年に化粧品の製造販売、1995年に健康食品事業を開始し、同じく有名なファンケルも1980年化粧品の通信販売で創業し、1994年からサプリメント通信販売に参入しました。どちらも異業種参入組です。
昔、うちの母は「栄養を取らなくちゃ」という時にカロリーの多いものやお肉を選んでいました。今ではさすがに栄養=カロリー、タンパク質ではなくなり、炭水化物(糖質)・脂質・タンパク質とビタミン・ミネラルが栄養だと認識しているようです。この五大栄養素に食物繊維が加わったのも「コンニャクは腸のお掃除にいい」という知識?があったので、すぐに分かったみたいです。昔の母なら栄養補給といえばカロリー補給で氷砂糖だったかもしれません。今では野菜などに昔ほどビタミンやミネラルが含まれていないので、サプリメントはその補充だと理解できると思います。
なんでも野菜に含まれるビタミンやミネラルはとても少なく、50年前と比べてホウレンソウ中の鉄分は3分の1、ニンジンは2分の1に減少しているそうです。農業のあり方に原因があるとはいえ、現代ではサプリメントで栄養補給は健康を維持する知恵の一つになっています。
野菜自身の栄養不足や偏った食生活から、栄養素を補充するという考えでサプリメントを摂る人は増えています。さらに積極的に、健康に大事な成分を摂る目的でサプリメントを利用する人もいます。コラーゲン・ヒアルロン酸は関節やお肌の健康。乳酸菌やオリゴ糖はお腹の調子に加えて花粉症やアレルギー・アトピー対策で。今や肝臓にシジミ汁ではなくてオルニチンというアミノ酸やウコンのクルクミン。宣伝のお陰で知名度の高い成分が沢山あります。
食物繊維も不溶性のものの腸内環境改善効果に加えて、水溶性のものにも健康にかかわる機能があることが分かってきました。キノコのβグルカンは不溶性食物繊維ですが、米ぬかアラビノキシラン誘導体は米ぬかの食物繊維を水溶性に酵素分解したもので、普段の食事では摂取できません。